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脱出記

久しぶりの完読です。
スラヴォミール・ラウィッツ著「脱出記~シベリアからインドまで歩いた男たち~」を読みました。
脱出記―シベリアからインドまで歩いた男たち 脱出記―シベリアからインドまで歩いた男たち
スラヴォミール ラウイッツ (2005/09)
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はい、またもやノンフィクションです。第2次世界大戦のさなかにシベリアの強制収容所から脱出し、インドに着くまでを書き綴っています。もちろん脱出前にはそれだけで死ぬような拷問があったことも頭に入れる必要がある。丸一日、人一人が入れるような煙突みたいな形状の中にずっと立っていなければならなかったとか。しゃがむほどスペースがなかったってことです。排泄物は垂れ流し。こんな生活を半年以上続けられるものなんだろうか。これに耐えた人々はすごい。かなり強靭な精神力を持っていたに違いない。でなければ、頭狂っちまう。そりゃ脱出するよ。北極圏に程近い収容所からインドまで。しかも強制収容所から脱出したときの人数は6人。途中で一人女の子が増えて7人。しかし、そのうちの3人が命を落とし、結局逃げ出せたのは4人だけ。
これはすごいよ。全く現実感が無くて、面白い小説を読んでいるように錯覚するほどだった。それぐらい、壮絶な旅であり、暗澹とした記述が続いたのだ。
まあこれみてよ(クリックで拡大)
siberianotabi.jpg

六千五百kmだよ!全部徒歩。ひたすら徒歩。しかも気温は氷点下。暖かい服も無し。それこそ、寝たら死んじゃう世界。かかった時間はおよそ丸一年。一年間歩きっぱなし。ゴビ砂漠を渡るときには12日間飲まず食わずだったとか。それで死ななかったんだからホントすごい。しかもゴビ砂漠を通過するにはもっと多くの月日がかかってますからね。人間の生命力ってものはホントわからん。あっという間に命を落とす人もいれば、こんな極限状態においても生き延びる人がいる。これが運命というやつなのか?

第二次世界大戦というと、真っ先に思い浮かぶのがヒトラー率いるナチス。ですが、ロシアでもこんなひどい事が行われていたんだね。僕の知識不足でした。著者に敬意を表したい。(2004年に亡くなってますが。)僕が良く思うのが、なぜこんな非人道的なことがそこかしこで行われたのかってことですよ。山本七平さんの著書にもこれについて触れている箇所がありましたが、結局のところ、どうもよくわからない。氷点下の地で綿の上下服一枚ずつ。ありえんし。
強制収容所に収容された理由もやはり意味不明だし。ナチスのユダヤ人狩りもそうだったけれど、ただロシアの国境近くに住んでいて、ロシア語が話せるというだけでスパイ容疑をかけられ、毎日拷問を受ける。その拷問の残虐さ。何ゆえに人が人にそんなことを出来るのだろう。

こんな疑問が浮かんでこない平和な世の中で暮らしたい。

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